アフタースクール「クッキー作りで学ぶ調理科学(油脂編)」
12月3日(水)、アフタースクール無学年講座として「クッキー作りで学ぶ調理科学(油脂編)」を実施しました。
本校のアフタースクールでは、多様な学びの機会が提供されており、本講座もその一つです。学年をこえて集まった生徒たちが、クッキーを題材に“調理を科学的に考える”ことを体験的に学びました。
1学期に行った砂糖編では、上白糖・グラニュー糖・砂糖なしの3種類を作り比べ、砂糖が甘さだけでなく焼き色や食感にも影響することを確かめました。
今回はその続編として、バター・サラダ油・油なしの3種類を比較し、油脂が生地のまとまり方や食感にどのような違いをもたらすのかを調べました。油脂には生地をほろっとさせる「ショートニング性」があり、種類の違いが焼き上がりに大きく影響することが観察できました。特に油なしは生地がまとまりにくいものの、焼くとパンのような素朴な味わいになることが分かり、材料の働きを実感する学びとなりました。
また、砂糖編の結果と照らし合わせる中で、
「油脂の違いよりも、砂糖の有無のほうが風味や食べやすさに大きな差を生むことに気づき、“おいしさ”に関わる要素について考えるきっかけになった」
という声も聞かれ、2回にわたる学習を通して理解がさらに深まりました。
当日は、中学1年生から高校2年生までの生徒がミックスされた班で協働し、初対面のメンバー同士も声をかけ合いながら実験を進めました。指示された3種類に加えて、各班が第4のレシピとして自由配合にも挑戦し、バターを増やす、油とバターを組み合わせるなど、多様な工夫が見られました。生徒たちは、調理の面白さとともに“調理は科学である”ことを実感していました。

