今年度も世界一の人体標本を見学してきました!
9月3日(水)の探究学習日に、中等部1年生から高等部3年生までの希望者30名が横須賀にある神奈川歯科大学で、5つのグループに分かれて【探究学習】を行ってきました。
各体験プログラムの内容と生徒たちの感想をぜひお読みください。
【世界一の人体標本の見学】
神奈川歯科大学が誇られている【世界一の人体標本】は、神奈川歯科大学の名誉教授で世界的解剖学者である横地千仭先生が創られた「本物」の人体標本とアナトミーアートと呼ばれるアート作品の数々、また、100年の刻の流れを目で味わえました。
このような貴重な見学をさせていただき、感謝の気持ちが溢れてきました。解体新書やレオナルド・ダ・ヴィンチ解剖手稿、芥川龍之介直筆の草稿等、貴重な資料が多数並ぶ資料室と100年前から現在にいたる歯科診療室を再現した歯科診療室の100年史は、タイムスリップしたかのような錯覚を覚え、感動一杯で見学しました。一年前にも見学させていただき、今回2回目でしたが、改めて感動しました。【人体標本】や【100年史】の資料館を見学させていただき、もう一度歴史を学んでみたいとも思いましたし、【解体新書】に関心が高まりました。
現在キャンパスがある場所は、明治・大正時代に海軍機関学校あり、芥川龍之介が英語教師として赴任されていたそうです。
見学の他に、複数の体験講座をご用意いただき、大学の先生方や歯科医師さん、看護師さんに大変お世話になりました。
【虫歯のを削ってみよう】
むし歯をなるべく小さく削ってきれいに詰める。それを可能にするコンポジットレジン修復法の解説とむし歯治療を模擬体験でした。自分自身が治療した歯をいただいてきました。
【歯周病って怖い?】
歯周病治療に求められる正確さと繊細さを体験。歯周組織の細菌、歯石の除去に用いられる医療器材を使って、治療に求められる正確さと繊細さを体験することができました。歯のクリーニングを超音波で行う体験(うずらのたまごの黒い部分を綺麗に落として白いうずらのたまごに!)は神経を使いましたがとても貴重でした。
【デジタル歯科技工】
オーラルスキャナー(IOS)を使いこなしてみました。小さな専用カメラで口の中を撮影して、情報をデジタルデータに取る体験でした。
【口の中の癌をみてみよう】
病理学について研究されている先生より、歯科の医学的側面をお話いただきました。口に癌ができることは意外に知られていませんが、歯科における癌への取り組み、診断・治療・研究についてご紹介いただきました。その後、口内細菌を顕微鏡で観察するということで、口内の細菌をとり、顕微鏡で見てみるという貴重な体験でした。
【これぞ未来!AR・VRの体験】
最新のVR/AR/空間再現体験でした。3D-CGや実写映像を裸眼で立体視できる空間再現ディスプレイを用いた世界初の医歯学教育アプリや最新のHMDを体験させていただきました。目の前に実物が存在するかのような臨場感と精緻な3Dで見る人体構造は圧巻でした。
【看護師のお仕事とは?】
手術室に入ったり、ストレッチャーに乗って、看護師の仕事は多岐に渡ることを体感しました。
【食事で集中力はアップするのか!?】
病院内の管理栄養士さんより、昼食後にお話をお聴きすることができました。昼食を食べた後になぜ眠くなることがあるのか・・・集中力をアップするにはどうしたらいいか・・・今後の生活につなげていきたい内容でした。
■■■参加生徒の感想です■■■
【世界一の人体標本の見学】
・血管や神経、筋肉ががどこにありどこを通っているのか一目でわかり、とても勉強になりました。実際に医学生として勉強するときに必ず役立つものだと感じました。
・これまでは人形などの本物ではないものを見てきましたが、本物を見て何がどこにあるのかをしっかりと見て感じることができて、本当に貴重な体験をありがとうございます! またこのような機会があったらまた行きたいです!
・献体された方々に感謝という気持ちしかありません。
・リアルな人体標本は細部まで細かく記されていて、とても勉強になりました。
・初めての経験で驚きました。
・実際の消化器官を見てとても長く、これほど長い消化器官が自分の体中に入っていると考えると、驚きを感じました。胎児の標本が印象的でした。胎児が小さな体であってもしっかり心臓を動かして大きく成長していくことに人間の生命力のすごさを感じました。
・ホルマリン漬けの臓器は画像でしか見たことがなかったので緊張しました。人の体内をここまで細部まで見学できる機会が初めてだったので興味深く、今回参加しました。同じ焦点の標本でも臓器の大きさや血管の太さなど一つ一つにしっかり個体差がありより臨場感を感じました。 胎児の断面の標本ではまだ未発達の臓器や完成しきれていない体の作りなども見ることができ胎児の作られ方を知ることができました。
・本物の人体標本を見ることで、人体の細かい構造がわかり、学ぶことが多々ありました。
・想像していたよりはるかに多くのご献体があり、厳粛な雰囲気の中、とても勉強になる体験ができました。ありがとうございました。
・実際にご献体を見学させていただき、貴重な経験になりました。授業でこの骨は何かとかと学習したことを確認することができました。
・初めてご献体を目の前にして言葉が出ませんでした。 本物と教科書では学べることに大きな差があることが分かりました。 この学びと感謝の気持ちを忘れずに、これからもしっかり勉強したいと思います。
【虫歯のを削ってみよう】
・幼い頃によく虫歯の処置をしてもらっていたため歯医者さんが実際にどこを気をつけた方がよいかや手の置き方や削り方などを考えながらできました。作業が細かくて繊細なため緊張感をもって体験できました。
・歯医者さんに行った際に使われていた器具を実際に触って、虫歯を削ることができたので、とても良い経験になりました。
・実際に虫歯を削るという体験は初めてでしたので、とても楽しかったです。
・実際に使われている機械、ということもあり少し怖い思いもあったのですが、丁寧に教えてくださり、とても楽しく終えることができました。ありがとうございました。
・本物の歯科医になった気分が味わえて、とても楽しかったです。
・虫歯を削り、詰め物を入れる体験が出来ました。 実際の機械を用いて体験することに、とても緊張しましたが、先生たちの補助もあり、上手く出来て良かったです。
【歯周病って怖い?】
・うずらの卵を削るのが楽しかったです。 そして歯の中は全身の体調に関わっていて歯磨きや歯医者に行くことが大切な事がわかりました。
・超音波の機械を用いた体験が出来ました。 とても難しく、繊細な技術が必要であることが分かりました。
・歯科医師の先生たちは素速く正確に処置出来ていて、驚きました。
・歯周病が他の病気にも関係していることに驚きました。今まで以上に口腔環境を意識していきたいと思いました。
【デジタル歯科技工】
・模型を全部デジタルでできることを知り、改めて今の時代はすごいなーと思いました。
・技術の進歩を感じました。興味深い体験をさせていただき、ありがとうございました。
・歯に関する事もデジタル化が進んでいて驚きました。
・入れ歯を作るときにどの様なことをしているのか、3Dプリンターやコンピューターを使って入れ歯の素を作っていることなど、今まで自分の知らなかったことを沢山知ることが出来ました。
・パソコンで歯の模型をスキャンして、動かし、入れ歯や銀歯などの型を作る体験をしました。 AIなどの最新技術を活用している仕事現場を見ることが出来て、とても驚きました。
【口の中の癌をみてみよう】
・先生のお話も面白く、実験もためになりました。設備等が一番気になったプログラムです。ありがとうございました。
・口の中に癌や腫瘍が出来た時の写真や実際に舌や歯茎にある細胞の観察など、実生活ではほぼ見ることのできないものを見ることが出来て、とても面白く、貴重な体験でした。
・実際の症例紹介やその場での口腔内細菌の実験など、とても勉強になりました。 初めて大学内の実験室に入り、とても緊張しました。 癌には早期発見が重要だと学びました。
・歯科医師の仕事の幅の広さに驚きました。実際に自分の口と中の細胞を採取してもらえたことがいい体験となりました。
・先生が口の癌の重大さをとてもわかりやすく教えてくださいました。口内に癌があるかないかがすぐにわかることもすごいと思いました。
【これぞ未来!AR・VRの体験】
・臓器や骨、神経などをAR、VRを使って動かすことができるため、どことどうつながっているのかを詳しく見ることができて神経のつながり方、骨の形などがよく分かって勉強になりました。
・3Dで見ることがあまりなかったのでとても新鮮だったし立体の方が見やすいと感じました。 直腸の手術映像は一般的な映像で見るよりも立体的になることで細かいところまでよく見えるし、実際に手術をしていなくても臨場感を感じられました。
・立体的に心臓が映し出され、色々な方向から心臓を見ることができたので、とても勉強になりました。
・骨格や筋肉などが立体に見えるのが凄かったです。
・人体にある血管(動脈と静脈)や筋肉、心臓、肺の構造など今まで自分が見たことなかったものをたくさん見られて、とても面白いと思いました。
・幼児の矯正の理由は、八重歯が生えないように歯の位置を調節することもあるというのに驚きました。 視覚から情報を読み取って自分自身に立体的に見えるようにするというVRを初めて体験したため貴重な経験をできました。
【看護師のお仕事とは?】
・車椅子やストレッチャーの押し方や自分自身が車椅子に乗ってみた体感など、あまり経験することがなかったので患者さんが快適に思える押し方などを考えるきっかけになりました。 看護師は患者さんに一番近い存在であることを実感しました。
・看護師さんの細かい仕事を理解できた上に、オペ室の見学もでき、刺激を受けました。
・実際の看護師さんの話を聞くことができ、オペ室に入ったり看護師さんがする仕事を体験できて、とても楽しく、学ぶことができました。
・普通は見られないところを体験しました。車椅子に乗る体験や、手術着を着用することもできました。
・看護師さんは医師や患者さんのお手伝いだけでなく精神的サポートもしていて、患者さんの一番近くでサポートしてくださっているのだなと改めて実感しました。手術室にも初めて入らせて頂き医療の場を近くで見ることができて、楽しかったです。
【食事で集中力はアップするのか!?】
・規則的な食事をこれから心がけようと思いました。バク食いをするのではなく規則的に食べることの大切さを知りました。お菓子の食べ過ぎも身体に良くないことを改めて知りました。
・人間は食事からできているということがわかりました。
・3食の食事の量によって集中力が変わることがまかりました。また、睡眠時間もしっかり取ることが大切であることが理解できました。
・自分の食生活に気をつけようと思いました。
・授業中に眠くなったり、昼食の後に集中できないことが多かったので、今回のお話をもとに具体的な対策や改善策を考えようと思いました。食生活や睡眠についても改善していこうと思いました。
・代謝マップが気になりました。丁寧にわかりやすく説明してくださり、ありがとうございました!
・どうやったら勉強に集中できるか、理解できました。
・生活にとても役立つことを知り、生活習慣を見直してみようと思いました。